8月18-19日

シャンパーニュ

シャンパーニュ地方の概要

 


サロン本社



試飲した蒼々たる面々


サロンの自社畑


メニル・シュル・オジェの畑の白い地層
コート・デ・ブランの中でも最も石灰質が強い


コート・デ・ブランの中でも有名なクラマン村の
入り口にある土壌を削った彫刻

 

サロン ドラモット

サロンとドラモットは元来隣にありましたが、1980年代に同じ経営になり、それ以来畑などの契約を共同で行っています。現在ローランペリエ傘下となり、醸造コンサルタントは、ローランペリエと一緒ですが、畑等の管理は別になっています。

サロン・ドラモットとしては、僅か10名のスタッフで運営しています。

自社畑は5haに過ぎませんが、20年以上の長期契約により、ほぼ自社畑と同様な管理ができています。

サロンで使われるブドウは、アヴィーズ、メニル、オジェの3つのグランクリュの村に限定されています。そして、ドラモット・ビンテージ ブラン・ド・ブランも表記されていませんが、全てグラン・クリュのブドウが使用されています。

 

試飲ワインは以下の通り

  • ドラモット ブリュット NV
  • ドラモット ブラン・ド・ブランNV
  • ドラモット ブラン・ド・ブラン1997
  • サロン 1995


ヴァレ・ド・ラ・マレヌにある、ローランペリエ本社


ヴァレ・ド・ラ・マレヌから、モンターニュ・ド・ランス
に向かう途中の地層
クラマンやメニル程ではないけれど、充分真っ白

ローランペリエ訪問

「グランド・マルク」と呼ばれる、シャンパーニュ大手の会社のほとんどが、都会のランスやエペルネイに本社を構えるのに対して、ヴァレ・ド・ラ・マルヌの小さな村で文字通りワイン畑に囲まれた、トゥール・シュル・マレヌ村にローランペリエ本社があります。

巨大資本経営がほとんどの大手の中で、ノナンクール家の伝統を色濃く残しています。

ラインナップもシャルドネを主体にしたレギュラーのシャンパーニュ造りとドサージュ・ゼロのウルトラブリュットや、ピノ・ノワールのみでセニエによるロゼ、プレミアムながら、複数ビンテージをブレンドする「グラン・シエクル」など、常に他とは違いを見せる個性的な生産ポリシーが大手の中で共感がもてます。

今回は、通常訪問を受け入れていない8月の金曜日でしたが、取扱業者ということで、受け入れてもらえました。

試飲は

  • ウルトラブリュットNV
  • グラン・シエクルNV

 


試飲した多数のシャンパーニュとともに


アロマテラピーのオイルを語るボーフォール氏

 


ビオの畑を語るボーフォール氏


右側が除草剤をまいた別の所有者の畑
左側が自然栽培のボーフォールの畑


ヴェルズネイの丘の上から眺める
モンターニュ・ド・ランスの風景

アンドレ・ボーフォール訪問

1971年以来有機栽培を徹底して行う、レコルタン・マニュプラン。元来アレルギー体質が強いボーフォール氏が自分自身のために良いものを、畑のために実行したもの。

ブルゴーニュの有名ドメーヌと同じように家族経営そのものの家は、普通の家と同じつくりで、庭にアヒルが放し飼いになっているなど、有名な華麗なシャンパーニュ・ハウスとは別世界の農家の姿があります。

試飲ワイン

  • アンボネイ タイユNV
  • ポリジー ブリュット 2000
  • ポリジー ブリュット 1997
  • ポリジー ブリュット 1995
  • ポリジー ブリュット 1991
  • ポリジー ブリュット 1990
  • ポリジー ブリュット 1989
  • アンボネイ ブリュット NV
  • アンボネイ ブリュット 1994
  • アンボネイ ブリュット 1999
  • アンボネイ ブリュット 1989

  • ポリジー ドゥミ・セック 1991
  • ポリジー ドゥミ・セック 1990
  • ポリジー ドゥミ・セック 1988
  • アンボネイ ドゥミ・セック 1995
  • アンボネイ ドゥミ・セック 1988
  • アンボネイ  ロゼ・ドゥー 1988

 

彼のワインは、グラン・クリュ100%のアンボネイとノーマル・クリュのポリジーに分かれていますが、ポリジーのものもグラン・クリュに劣らず、素晴らしいものです。とくにドゥミ・セックは、深みのある逸品でした。また、ホリゾンタルに次々にビンテージを試飲させてもらえるので、ビンテージの特徴がとてもはっきり出てくるのがわかります。

試飲サンプル、ということで既に開栓して保存したボトルも出てきましたが、話が乗ってくるといくらでもあけてくるのは、アルザスのダイス同様良質ドメーヌならでは、といったところです。

害虫よけに使用しているアロマテラピーオイルの話をすると、ポリ容器に入ったオイルを持ってきてくれました。ハーブ系の良い香りがします。

「畑を見てみたいので、場所を教えてください」と頼むと、「俺の車に乗れ」といって自ら案内してもらい、除草剤を巻かない、彼の健全な畑を見せてもらいました。

外見からも、彼の畑のピノ・ノワールが小ぶりでギュッと実がつまった理想的な生育を見せているのがわかります。「薬を使いすぎることで、下の土壌が死んでしまうんだ」というのが彼の主張です。

現在流行になっているビオですが、元来彼が流行を意識して初めてものではなく、ただ化学的な薬品アレルギー体質の強い彼が、自分に素直なおいしいシャンパーニュを造ろうとし続けているだけであること、そこに徹底したこだわりをみせていうことに共感がもてました。

最高の土壌で、貴重なシャンパーニュを造り続ける、レコルタンの理想であるボーフォール氏ですが、全く飾るところのない、農民そのものの姿でした。

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今回、アルザスとシャンパーニュを、テロワールという観点を中心に巡ってきました。ビオであるかどうかというのも、本物の生産家にとっては土壌の真実を反映させるための一つの重要な手段です。

良く話題に出るSO2も、過剰な添加が良くないことは、明らかですが、無理な不使用は、却ってワインの健全化を損ねますし、健全でない「自然派」と呼ばれる漬け物臭いワインが見受けられるのお事実です。

そもそも健全な土壌の中の一部には自然に土壌に含まれるSO2が豊富なものがあり、そのような土壌で育つブドウの場合は自然農法によって添加することなく引き出すことができ、理想的な醸造となる、とダイス氏も指摘しました。

生産家にとってのビオは一つの大事な手段だ、ということは今回改めて良くわかりましたが、ビオだけが価値のあるワインだ、という一部の宗教的な考え方には僕は同調しません。

今回訪問したシャンパーニュや、アルザスはもちろんですが、ボルドーであれ、ブルゴーニュであれ、その地の土壌を大切に反映したワインこそが価値のあるワインだとおもいます。シャンパーニュは、今後、アンボネイとかメニル、アヴィーズといった村名を大切にして、その村名の個性あるものが価値を認められることでしょう。

そのためには、化学薬品の量を抑えて、醸造過程で変な味付けをしないこと。そして何よりも、畑のブドウの生育を、特に地中深くに根を張る努力を怠らないことが生産家にとって最も大切なことである、ということです。

僕も少ない知識ながら15年以上畑を見てきましたが、畑に使われる農薬などが随分減ってきていることは、この数年で特にフランスに関する限りはっきりと実感できています。

時代は、テロワールのワインに価値を認める方向に動いている、と実感しました。

 

 

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