シャトーラギオール 製造工程訪問見学
 

シャトーラギオール 製造元SCIP社 社長サナジェスト氏
シャトーラギオールの故郷を訪ねて、1999年6月10日フランス・オーベルニュ地方のティエールに向かいました。
 ティエールはフランス第2の都市リヨンから西に向かって高速道路で2時間ほど、約200kmの山の中の小さな街です。そのティエールのダウンタウン新市街地にシャトーラギオール製造元SCIP社はあります。SCIP社は、年間180万本余ものソムリエナイフを製造するフランス最大のソムリエナイフ・ビルダーです。(とはいえそんなに大がかりな工場ではありません)

 当主のサナジェスト氏が温かく向かえてくれました。
「ようこそいらっしゃいました。私たちの一族は、このティエールで1850年から刃物を造り続けています。最近はほとんどソムリエナイフばかりになってきました。今日はどうぞゆっくりご見学下さい。」
 当主直々の説明で、様々なナイフの製造工程を見学できました!感激です(^o^)

 

 よく勘違いされることですが、シャトーラギオールはワインのようにシャトー(城)で造られているのではなく、SCIP社の最高級ハンドクラフト・ソムリエナイフなのです。一般的なソムリエナイフは全て機会で自動的に製造されますが、このシャトーラギオールは独特な丸みのある形状のために手作業による行程で5人ほどで造られています。(以前は3人ほど、と聞いていましたが、さすがに世界的な需要の高まりから人数が増えたようです。)

削りだした水牛の角が粗めにつけられています。ブラウンモデルとブラックモデルは同じ水牛の角の色が違う部分から造られています。茶色い部分が先端部で少ないためと、伝統的に薄いブラウンの色が重用されているために値段が高くなっています。「この角は、外側の部分と中心の部分で品質が違います。外側の部分は柔らかく、水分にとても弱く見た目にも白い粉のようなものが全体に覆われているようになっています。
シャトーラギオールに使用する角の素材は全て中心部(マッシブ)から造られています。」

各部品の組立も熟練した職人達の手作業で行われています。
「シャトー・ラギオールのアクションが固い、という意見を聞くことがあります。我々はこのソムリエナイフは、時間をかけてそれぞれの人に馴染ませていくものだと考えています。このタイプのソムリエナイフはあまり最初から緩く造ってしまうとガタガタになってしまう可能性があります。ながく使うものだからこそ、それぞれの人にフィットしていく道具であるべきだと思っています。」とはサナジェスト氏の話でした。
ビスの出っ張りなども全て金ヤスリで削っていました。

「一昨年くらいから急にアメリカや日本からもっと売ってくれ、もっと造ってくれってうるさく言われるんだけどこんな造り方だからそんなに急には造れないんだよ。」サナジェスト氏が笑って話してくれました。

だけどこの造り方だから、独特の味わいがあるんですよね(^o^)

フックの部分を除いて各部所の取り付けが終わると、角の荒削り作業に入ります。ようやくシャトーラギオールらしい形になってきました。
ここまで来たところでタイムアップとなりました。今日はここまで、とのことです。
仕方がないので、同じものではありませんが、同じモデルの完成品です。さぞかし仕上げも時間がかかるのでしょう!

最後にサナジェスト氏から注意がありました。
シャトーラギオールは、SCIP社が造るこの形のソムリエナイフだけが名乗れます。単にラギオールというのはこの地方で造るソムリエナイフや普通のナイフが誰が造っても名乗ることが出来ますが、"シャトー"ラギオールは、当社の製品でもこの形のソムリエナイフしか名乗れないのです。
 よく他のモデルがあたかも"シャトー"ラギオールのようにして売られていますが、間違えないようにして下さい。ラギオールと"シャトー"ラギオールは別のものです。

はい、私たちもよく注意をして売るように心がけます!