ガンバレニッポン 海外で活躍する日本人のワイン
以前は、日本人の経営するシャトーといえば、企業がワイナリーを買収する、
ということがありましたが、最近は独立した個人がワイン造りをしています。
日本を離れて修行だけではなく、実際にワイナリーを始めてしまったり、伝統的なワイナリーの家に嫁いだ日本人女性が活躍する時代となりました。
志の高い、彼らのワインは世界水準でもレベルの高いものとなっています。
夢が実現した素晴らしいワインを味わって、 海外で活躍する日本人を応援しましょう!
■フランス・ブルゴーニュ地方 メゾン・ルーデュモン。
今や世界的にもその名前とワインが知られるようになった、仲田晃司さんのメゾン・ルーデュモン。
日本語で『天地人』で記された文字からは、『天地人』に対する大いなる畏敬の念が感じられます。
あまり多くを語らない仲田さんですが「実は天と地の文字よりも、人の方が少しだけ大きく記されています。これは、造る人の努力だけではなく、流通や販売、レストランなど、様々な人の繋がり、そして何よりも最後に味わう人、を考えています。そこが、このラベルの小さな秘密です。」と教えてくれました。
「フランスにない日本人としてのアイデンティティー」とはいっても、仲田さんのワインから、他に比べて奇をてらった風味など全く感じられません。村毎にある土壌の個性をごくオーソドックスに表現した味わいです。
彼は地元の人も驚嘆するような地道な努力を絶やしません。例えば樽熟成中に行う作業などを、日々とてもきめ細かく調整したりしているのです。その姿は、木彫りの仏像職人が、コツコツと魂を込めて仏を造り上げていくようです。そんな地道な作業を通して、彼のワインに自然で素朴な力強さが醸成されていくようです。まさに天と地を敬い、そして味わう人にも敬意を払っているような、裏切られることのない、そんなワインを造り上げているのです。
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■フランス・ブルゴーニュ地方 ドメーヌ シモン・ビーズ
日本人活躍の元祖ともいえる、ドメーヌ。
上智大卒フランス系銀行で国際為替を担当していた千砂さんが嫁いだ先がブルゴーニュの生産者、ビーズ家でした。
現在でも、二児の母でありながら単純に農家の嫁には収まっていない、精力的な女性です。
2013年、夫で当主のパトリックが心臓発作で急逝しましたが、その後も女性当主として偉大なワインを造り続けています。
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■フランス・ボルドー地方 クロ・レオ 篠原麗雄
新進気鋭の日本人、篠原麗雄君がボルドーで造る、大変に貴重なワイン。年間僅かに900本のみしか生産されない、まさに幻のレア・ワイン。
ボルドー最高峰ヴァランドローのテュヌヴァン氏とオーゾンヌのヴォーティエ氏に直接ワイン造りを学び、サンテミリオンと地続きのカスティヨンで新しくシャトーを興しました。
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■カリフォルニア
マボロシ・ワイナリー
実家が酒類販売をする私市さんは、ワイン造りに思いを寄せて、
1991年、ブルゴーニュ、ジブレシャンベルタンの名門、
アルマン・ルソーの下でワイン造りを学びました。
奥様は米国人のレベッカさん。
私市氏は夫人と渡米、カリフォルニアのワイナリーで働くかたわら、
遂に1999年から自らのブランドとして、『マボロシ ワイン』を 発表しました!
現在ソノマのセバストポールに自社畑を所有し、ビオディナミでワインづくりに励んでいます。
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■カリフォルニア
ナカムラ・セラーズ
ホテル日航サンフランシスコに勤務していた中村倫久氏が2010年ソノマに設立した繊細なカリフォルニアワイン。醸造家を目指して、ホテルを退職。UCデービス校で学ぶ傍らナパのワイナリーで働き、卒業後はナパワインカンパニーでハイジバレットなどの高名な醸造家の姿勢や技術に触れて経験を積み、ついにワイナリーを設立しました。
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■カリフォルニア
フリーマン・ヴィンヤード&ワイナリー
日本人のアキコ・フリーマンさん。2001年、夫のケンさんとともに、ソノマのなかでも冷涼なロシアン・リヴァー・ヴァレーの地にワイナリーを設立しました。 太平洋から冷たいそよ風が吹き込むカリフォルニア、ソノマ地区のブルゴーニュ・スタイルで、エレガントかつ果実感豊かなワインを造り上げます。
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